1歳過ぎで母乳を与えている、与えたいと思っている方へ
1歳を過ぎて母乳を与えていると、歯にむし歯が出来ることがよくあります。
母乳ではむし歯にならないとか、母乳はむし歯の直接の原因ではないなど、理解に苦しむような表現がされているようですが、母乳も原因でむし歯になって受診する子が結構いるのは事実です。
もちろんむし歯にならないこのたくさんいます。
あなたの子はむし歯にならないほうにかけますか、運を天に任せてみますか。
自分の子の歯をむし歯にしないようにしたい、とお考えの方なら是非以下の文をお読みいただき、参考にして実行して下さい。
まず知って頂きたいことは、「母乳もむし歯の原因になる」ということです。
世間がどう言おうと、この事実は間違いありませんし、この理解の上でないと先の話に進むことができません。
本当かな?と御疑いの方がおられれば、「母乳ではむし歯が出来ない」という方にお尋ね下さい。
「どんなことがあっても絶対に母乳ではむし歯が出来ないのですね」と、
聞かれた方はきっとこう返事をされることと思います。
「絶対ということはありません、ケースによってはむし歯が出来ることもあります」
これは、「母乳もむし歯の原因である」ということではないでしょうか。
ですから母乳もむし歯の原因になると考えて対応するのが、お母さんのためにもお子さんのためにもいいことなのです。
0歳児で母乳しか飲んでいなければ、むし歯になることはほぼゼロと言っていいと思います。
しかし、6カ月を過ぎると離乳食というものが入ってきます。
どのような離乳食を食べているか、どのような食べ方をしているかで、離乳食と母乳でもむし歯になることも稀にあります。
0歳児は夜間就寝中でも、わずかですが唾液の流れがあるので、むし歯になりにくい環境が備わっています。
しかし1歳を過ぎると、夜間の唾液の流れが少なくなるため、むし歯になる危険が少し増してきます。
1歳から1歳半までの間、唾液の流れの少ない状態で夜間母乳が入ると、むし歯になるケースが増えてくるのです。
たまには母乳と離乳食だけでむし歯になった、というケースに出あうことがあります。
私たち小児歯科専門医のところを受診される患者さんで、上の前歯の裏側にむし歯が出来ているお子さんのほとんどは、1歳すぎの夜間授乳が原因によるものです。
一般的に1歳ごろにむし歯になる子のほとんどは、母乳に加え、市販のお菓子や飲料をもらっているのです。
このようなものを与えていると、母乳がむし歯の大量生産原因に変身してしまうのです。
1歳過ぎでも母乳を与えたい、とお考えのお母さんは、卒乳するまで市販のお菓子や飲料を与えないように心掛けて下さい。
お菓子はいつでも与えられます、卒乳してからでもいいじゃありませんか。
夜間の授乳に関する提案も、機会を作って詳しくお話しできればと思います。
「母乳はむし歯の原因になります。遅くとも1歳前には小児歯科専門医を受診しましょう」
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